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2018/01/25

冬季国体2勝目を目指す 県アイスホッケー成年男子

氷上の格闘技と呼ばれ、防具で身を固めた選手たちが激しいぶつかり合いや競り合いを見せながらスティックでおよそ170gのパックを操り相手ゴールを目指す、アイスホッケー。リンクの広さは国際規格で最大で約61m×30m、最小で56m×26mと幅があるが、おおよそバスケットボールコートの2倍ほど。キーパーを含め1チーム6人で攻撃時の選手のスピードは60km、シュートの際のパックの速さは160kmにも及び、スピード感ある攻防が競技の大きな魅力だ。
その分選手の体力の消耗は激しく選手は試合の最中にどんどん入れ替わり、攻守に総力戦で試合に臨む。国体の場合だと決勝などでは20分×3ピリオド、ピリオド間に10分のインターバルを挟んで行われ、1チーム16人の登録選手がそれぞれFW、DFと役割を持ちながらも、キーパーを除くFW3人、DF2人の5人を1セットとし、選手交代も通常このセットごとに行われるが試合の流れに応じて1人、2人と随時行われてもいく。
日本代表など国内トップクラスの選手は北海道や長野県などウィンタースポーツの盛んな地域の出身選手で占められるが、南国沖縄も、九州内で見ると通年使用できるアイスリンクがあるのは福岡県と沖縄だけと比較的環境は恵まれている。とはいえ、スポーツ施設 サザンヒル(南風原町)のリンク営業時間をさけるため練習は早朝か夜8時以降。そのなか小学生から社会人までがそれぞれの男女カテゴリーでチームをつくり全国大会出場、そして上位進出を目指し汗をかいている。
県アイスホッケー連盟が創設された1981年以降、成年男子の部では85年の冬季青森国体を皮切りに、1月末に神奈川県横浜市で行われる今年の冬季国体をふくめ実に14回の本国体出場を果たしている。本国体には九州ブロック大会を勝ち抜く必要があるが、特に近年は九州2位代表で出場した16年長野で本国体初の1勝、去年はライバル福岡に勝って初の九州ブロック優勝。今年は福岡についで九州2位での本国体出場となるが、おととしに次ぐ本国体での2勝目を目指している。
社会人と大学生選手が仕事や学業の合間を縫って週2回、夜9時半から2時間ほど全体練習を行っている。



三沢悟監督

 

4年前から指導を行う元日本代表選手の三沢悟(みさわ さとる)監督は北海道出身で、1月末に65歳となる。奥様が沖縄出身の縁で移住し、沖縄アイスホッケーの強化に尽力されている。代表16選手を豊富な経験で鍛え、取りまとめている。

本国体に向けてのポイントは

「スピードある動きやパスはもちろんなんですが、今回は守りを意識して練習を組んでいます。5人で攻めるが守りも5人でやるということですよね。攻めても相手にパックを取られたらすぐ守りに入るということ。一生懸命走って自分のゾーンに帰るということですね。まとまった練習は”ふるさと枠”がありまして練習に参加出来ない選手もいますが、セットもだいたい固まってきましたのでいい方向に行くと思っています。速いチェックと失点を極力しない守りをしっかり出来たら勝機も見えると思っています。」

トーマス・アンダーソン選手兼コーチ

ふるさと枠とは成年の場合、現居住地や勤務地の都道府県の他に、出身中学校、高校のある都道府県からも出場できる選手の枠のこと。サザンヒルは地元の南風原町と協力し、町内小学生を対象にアイススケート教室を開き20年ほどになる。その間、アイスホッケーにも興味を持ち選手として活躍し、県外の高校や大学にアイスホッケーで進学した選手が出てきている。その場合はなかなか沖縄で合同で練習することは難しいが、強化の波及とも言える。
また、県外出身で仕事の都合などで県内に在住し、沖縄県チームの一員として出場する選手たちもいる。なかでもアメリカ・ミネソタ州出身の31歳、トーマス・アンダーソン選手は3歳からのアイスホッケープレイヤー。ミネソタの大学時代に沖縄出身の奥様と出会ったことがきっかけで2年前から沖縄に住む。現在は税理士の傍ら永住権も取得し、去年から県成年男子チームの一員として国体に出場。DFの柱として、そしてコーチも兼任する頼もしい選手だ。

本国体に向けての意気込みは

「今年はFWとか攻めることの出来る選手がいっぱい居るんですけど、守る方が強くならないと厳しいです。一番大事なのはガッツ。(自陣に)戻らないといけないという意識にちゃんと足を動かすのが難しいというかやらないといけないこと。自分が戻らないといけないと分かっていても(体力の消耗で)足が動けなくなることが多いです。今年はそこを中心にいっぱい練習しました。」

新里大選手

 

経験者たちの競技力底上げも大きいが、前述したように県出身選手たちも奮闘している。サザンヒルと南風原町のアイススケート教室がきっかけで小学生の時にホッケーに興味を持ち競技を始め、チームの要として活躍している1人が新里大(しんざと だい)選手。27歳のDFだ。

本国体に向けての意気込みは

「チームの1セット~3セット目があって(主力の)1セット目が頑張ってというところがありました去年に比べると、全体の層が厚くなっているので1セット目だけでなく、みんながちゃんと考えて出来るようになってきたかなと思います。2セット目、3セット目もしっかり役割を持って考えながら試合に臨めるようになってきていると思います。県外から就職などで来て頑張っている選手が多いので、県出身選手も負けずにチーム内でも競争して、それがチームの勝ちにもつながればいいと思っています。」

成年男子だけでなく、今年は本国体出場を逃したものの、高校生世代の少年男子チームは九州大会で福岡に次ぐ実力を持つようになり、女子も琉球大学アイスホッケー部をはじめ競技力向上を目指し力を尽くしている。
その今年の先駆けとして本国体に挑む県成年男子チームは、神奈川県横浜市で行われる第73回国体アイスホッケー競技会初日となる1月28日の1回戦で京都府と対戦する。(午後0時~ KOSE新横浜スケートセンター)沖縄の選手たちの氷上の熱戦に注目頂きたい。沖縄県アイスホッケー連盟はfacebookページで情報を発信している。

(文・写真)吉田鉄太郎

1975年7月26日生まれ 読谷村出身 早稲田大学政治経済学部卒 県外放送局勤務を経て2005年から沖縄でフリーアナウンサーとして活動。RBCザ・ニュース スポーツキャスター fm那覇アイネットラジオパーソナリティー イベント司会やCMナレーションなども。妻と娘と元気いっぱい家族ユニット【吉田家】も結成。

ブログ【想いと元気をお届け!!】吉田鉄太郎ブログhttp://tetsutaro0726.ti-da.net/



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